花色や花形が多様なダリアは、昔より人々を魅了し、数万という多くの園芸品種を輩出しています。特に、花形は、他の花にたとえられるぐらい類似しており、例えば、「カクタス(サボテン)咲き」や「アネモネ咲き」等数十種に分類される。国内では、その美しさを、俳句にした近代歌人(与謝野晶子ら)も多くいます。
|1.ダリア、名前の由来
キク科テンジクボタン属。学名:Dahlia。英名もdahlia。命名は、スウェーデンの植物学者でリンネの弟子であったアンデシュ・ダール(Anders Dahl)といわれる。 和名は、天竺牡丹(テンジクボタン)という。花形が似ているために「ボタン」の名前についたと思われるが、「ボタン」は全く別の種。開花時期は、6月中旬から11月まで。花色は、赤、ピンク、オレンジ、黄、白紫、褐色と多岐にわたる。
|2.ダリアの故郷はメキシコ
原産地はメキシコであり、日本へはオランダ人により19世紀に導入されたとのこと。メキシコの国花であり、15世紀から16世紀に栄えたアステカ帝国から欧州へ伝わる。ナポレオンのお妃ジョセフィーヌを虜にしたのは有名な話である。ただ、その後門外不出の花をねたんだ貴婦人がダリアを盗んだため、ジョセフィーヌのダリア熱は一気に冷める。
|3.ダリア、花だけでなく食用としてもいかが?
多年草であり、球根を食用とする品種もあり、レンコンの味に似ているとか。また、原産地メキシコでは、食用花としても用いている。チョコレートの香りのするセントバレンタインを2月に開花させれれば、ヒット商品間違いなし?!
|まとめ
このダリア。ダリアという一つの名前におさまらない、その多様性は、古来より人々の心を躍らせ、その無限性に魅かれたのかもしれません。ナポレオンは、心変わりの激しいジョセフィーヌを飽きさせないために、ダリア園を準備。ただ、ジョセフィーヌのダリアへの関心の薄れが、やがて離婚へと繋がっていったのかも。