歩道を歩いていると何処からか金木犀の花の香りが漂い、思わず鼻からいっぱいに香りを吸ってみたことはありませんか?黄金色のキンモクセイが咲くと、遠くまで甘い香りが漂い、秋の訪れを告げてくれます。
|甘い香りの正体は?

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素敵な香りを漂わしてくれるキンモクセイの花のシーズンは9月の下旬から10月中旬までです。1年を通してこの時期しか香りを楽しむことが出来ません。キンモクセイの香りは拡散性がよく遠くからも認識されるβ-イオノンを中心とした成分ではないかと考えられます。β-イオノンは、どちらかといえばスミレの花に含まれる香りに近いと言えます。そして、アプリコットやモモなどに含まれる香り成分のγ-デカラクトンからくるココナッツのような甘い香りも含まれています。
|香りは、ひたすら甘く切ない

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キンモクセイの特徴はオレンジ色の小さな花が葉腋に密集して咲く。花弁は4枚で厚みがあります。雄しべが2本と中心部に不完全な雌しべが観察されます。
キンモクセイの香りは中国・日本でこよなく愛されますが、ヨーロッパ人はあまり高く評価しませんでしたが近年ではキンモクセイの香りを知るパフューマーも増加傾向とか?アジア人に好まれる香りという評価をされ、中国・日本でキンモクセイの香りが愛される理由には文化的な背景があるためと考えられます。一時期(1970年~1980年代)、トイレの芳香剤としてキンモクセイの香りが定着するほど使用されていました。
秋風とともに流れてくるキンモクセイの香りは秋に変わる切ない気分と心に落ち着きを与えてくれる馴染みの良さがあると思いませんか。
|葉容の違い

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キンモクセイの仲間でギンモクセイがあります。ギンモクセイは白い花を咲かせ、香りはキンモクセイほど強くありません。葉には画像にあるように葉の縁に小さなギザギザがあります。他の仲間でヒイラギモクセイもあり、葉容はさらに荒めのギザギザが特徴です。キンモクセイの葉容は縁がなめらかです。クリスマスリースを作るときはヒイラギモクセイの葉を使うとイメージがぴったりですね。
|まとめ
花言葉は志の高い人、慎ましやかな気持ち、名前の由来は「キンモクセイ(オスマンサス)」のモクセイは「木犀」。木の犀(サイ)と書きます。樹皮が、動物のサイのようにゴワゴワしているからという説が一般的です。くちなし、ジンチョウゲと このキンモクセイを合わせて3香木と言うそうです。