木々が葉を落とすのは冬への準備。落ち葉は木にとって冬越しのためではありますが、自然界においてとても大切な働きをしています。「深まる秋 落ち葉の季節です」の2回目は、自然界での落ち葉の大事な役割について、お話ししていきたいと思います。
|落ち葉から腐葉土へ分解

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1941301?title=枯葉
森や林など、自然界における落ち葉は、地面に落ち土の上に降り積もります。そして土の中にいる細菌やカビなどの微生物が、落ち葉を分解することで腐葉土になり、養分を含んだ土へと変化していきます。落ち葉をエサとするのは微生物だけでなく、ミミズやワラジ虫、ダニなどの生物も同様。これらの生物が活発に活動することで、土の中に水や空気が通りやすくなり、ふかふかの豊かな土壌が生まれるのです。
|落ち葉の下は生物の住処

出典:https://www.photolibrary.jp/img215/150026_1509750.html
落ち葉は生物のエサとなるとともに、冬越しの場所として利用されています。落ち葉の裏にくっつくように冬越しするのが、チョウやテントウムシの幼虫、カメムシなど。またヘビやカエルなども落ち葉の下や土の中にもぐって冬を越します。落ち葉や土の中は、地上よりも温度変化が少なく、じっと眠って過ごすには最適な場所なのです。
|土砂流出防止の効果

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1838145?title=濡れた落葉や黄葉が繁る森の中です
また落ち葉は、森林を守る役割も担っています。落ち葉が地面を覆いつくすことで、土を乾燥から守り土壌の水分を保ちます。そして、雨や風による土砂の流出を防ぎ、表土を守る機能を果たしているのです。
|まとめ
このように自然界における落ち葉は、たくさんの役割を果たしています。森に住む生き物にとっても、また私たち人間にとっても恩恵を与えてくれていると言えるでしょう。