「夏を彩るアサガオの花」の3回目。アサガオは、朝に咲くからアサガオという名前なのだと誰もが思っていることでしょう。しかし朝起きると、アサガオは既に咲いていることがほとんどです。ではアサガオは何時頃に咲くものなのか。果たして花開く時刻に、何か特別な法則はあるのでしょうか。
|季節の流れとともに早まる開花時刻

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アサガオは朝に咲くものだと考えがちですが、正確には朝早く咲くこともあるし、まだ暗いうちから咲くこともあります。アサガオの花の時期は、だいたい7月から9月といったところ。太陽の光を浴びるから花を開くというわけではありません。アサガオの咲く時刻は、季節の流れとともにだんだん早くなっていくのです。
|日の出ではなく日没の時刻が関係

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夏至を過ぎると日没が早くなり、夜明けが遅くなります。それとともにアサガオの開花時刻も早まっていきます。これはアサガオのつぼみが、暗くなってから10時間ほど経過すると、花を咲かせる性質があるため。花開く時に太陽の光は必要ありません。日の出ではなく、日没の時刻に影響を受けているのです。ちなみに昼間に太陽を浴びているアサガオのつぼみを、黒い紙で覆い無理やり暗くすると、夜中に花が咲くのです。
|夜が長くなるにつれて花芽を形成

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アサガオは、短日植物といって、夜が長くなると花芽が作られる性質があります。ちょうど6月の夏至を過ぎ、7月に入るとアサガオがどんどん咲き始めますね。これは徐々に夜が長くなり、花芽ができてきたからです。そして日没が早くなるとともに開花時間も早まるため、夏休みの朝にはアサガオがたくさん咲いているというわけなのです。
|まとめ
アサガオだから朝の日の光が重要かと思いきや、花のために必要なのは夜の暗闇だったのです。なかなかアサガオの花が咲かないという場合、街灯や部屋の明かりがアサガオに当たっていないでしょうか。置き場所を変えるか、箱などで覆って十分な暗い時間を作ってあげましょう。