冬の花壇や正月飾りに欠かせない「葉ボタン」。漢字で「葉牡丹」、美しく立派な葉を牡丹に見立てたところから名がついたそうです。
外側の葉はグリーンで大きく、中心の葉は紅・白・クリーム・ピンクに色づきます。原産地は西ヨーロッパで、野菜として親しまれていましたが日本に入ってからは鑑賞用として扱われるようになりました。品種改良が行われ、現在では大きく分けて4種類の葉ボタンが楽しめます。
|東京丸葉系
江戸時代から続く最も古い系統です。江戸葉ボタンとも呼ばれています。
耐寒・耐暑性があります。やや草丈が高く、葉は丸っこくキャベツに似ています。
|名古屋ちりめん系
明治時代、縮葉ケール(青汁などに使われる野菜)と掛けあわせて名古屋で作られた系統。葉のフチが細かいフリル状になっているのが特徴です。
|大阪丸葉系
東京丸葉系と名古屋ちりめん系の中間形態です。第二次大戦後に交配が行われ誕生した品種。強く育てやすいのが特徴で、発色も良いため広く利用されています。
|さんご系
葉に深い切れ込みが入っていて、海のさんごに似ています。
花の咲く時期が遅いので、長い間楽しむことが出来ます。
丸くて古典的なイメージの葉ボタンですが、サンゴ系はシャープで近代的なイメージです。
|まとめ
冬の季語にもなっていることから、葉ボタンは古くから親しまれ、冬の植物として浸透している事が良く分かります。
暖かくなると、茎が伸び菜の花のような黄色い花を咲かせます。そのまま伸ばすと、クネクネした茎の先に葉ボタンが出来ます。その姿が踊りを踊っているように見えるところから「踊り葉ボタン」と呼ばれ、夏にも違った形で楽しむ事が出来るようです。ガーデニングやアレンジメントに適したミニハボタンも登場しています。
花言葉は「物事にどうじない」です。